今月も「新しい生活様式」での教室運営が続いています。ソーシャルディスタンスを確保するために、2人が長い机の両端に向かい合って座るスタイルでも「できること」を考え、今月はデッサンと構図について勉強することにしました。
1週目は「自分の手でグー・チョキ・パーを作って鉛筆で描く」。鉛筆デッサンの時間です。
1枚の紙に3つの形の手を鉛筆で描いていきます。皆さん案外ご自分の手をしげしげと眺めることはないでしょう。手の5本の指の特徴を掴み、曲げることによってできるシワや影を追いかけて、立体感のある絵にしていきます。デッサンはまず観察が大事。じっくり見て、縁取りのない形を線で表現するのも意外と難しいものです。休憩時間も入れましたが、長い時間黙々と、予想以上に苦戦しながら描き上げました。
皆さんの作品を見ながら感じたことは、絵のサークルに入っている皆さんは本当に絵が得意・好きということです。普段の水彩画では色の力で目を引く部分がありますが、鉛筆のモノクロな世界では形が物を言います。鉛筆画の上手い人もいれば、形を取るのに苦労した人もいたでしょう。何度も挑めばデッサン力は確実に上がっていきます。家でも続けて欲しいと思います。
2週目は「自分の道具をうまく配置して構図を作る」。構図を決める勉強です。
誰もが持っている水彩絵具のパレットや水入れを駆使して、いかに画面を構成するかを考えました。
デッサン力や色塗りもモノをいう課題ですが、今回は画面全体を見つめて、モチーフである道具をどのように配置するか、主役は?脇役は?といったことを考えてもらうことが重要です。バランスや奥行き、背景といったものも考慮しなくてはいけません。
2時間では下絵のみで終わってしまった方も多く、次回出来上がり作品を持ち寄ることとなりました。
典型的な構図の例をあげながら、どんな作品が目を引くのかを考え、これからの作品作りに生かしてもらいたいと思います。
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